いちごをたべたいぬ

先日実家に帰った時に イチゴを食べたらとてもおいしかったので

ふと犬(めぃ)にもあげようと思い 母に許可を得て 鼻の前に持っていく。

私の想像よりはるかに早く 1つ丸ごとするりと私の手から離れさせ、

口の中にいれて自分の陣地にもって行きがつがつ食べていた。

犬特有の取られたら負け、取られない間に食べてしまえ、あれだ。

めぃは がさつきわまりなく次の動きが分からない。そういうところは私に似ているなぁとは思うものの、いきなりかじりつくとは思ってなかった。においをかぎ、ぺろりとひと舐めし、一口食べてみる。この動きを期待していた私は ほんとあっけにとられた。公園に毒を盛られたら間違いなく助からない・・・。

確かに人間の食べるものはあげていない。

でもいいにおいがしたら寄ってくるのは

そこは 犬。

特にオレンジ、みかん系は 食べている間じゅう 足元で鳴き続けているらしい。

彼女は遠い昔みかん農家の娘さんだったのかもしれないと思ったりした。

でもあげない母。

と・・・そのあとの様子がおかしい。

よっぽどおいしかったのか びっくりしたのか じぃぃとしている。

確かに私も 大トロを食べたりしたら びっくりして声がでないもの。(昔の記憶)

足元に来て伏せの状態で まだ私たちがイチゴを食べているにもかかわらず

じいいとしている。私が顔を覗き込んでも なんか顔をそむけたり・・・。

私は不安になって だっこして 話しかけたんだけど、いつものぺろぺろもないしなんか、おかしい。それでも 母は知らん振り。

母が、悪いことしたと思ってるからしゅんとしてるだけよ。と言った。

私は、のんきな母に いちごが喉に詰まってるとか、ちがうとか反論したけど 

母が、『めぃちゃん あげよ』と言ったら 尻尾を振って飛んでいった。

いつもの がさつなめぃに戻ってた。

犬でも人間でも

一緒に住むってことは そういうことなんだなぁと ちょっと思った。

一緒に住んでいない者には分からない何か。