13:14pm

金曜日

何にも予定がなくて

まっすぐ帰ってもつまらない

いつもの電車には乗らないで

もうひとつの電車に乗ろうかと、ぶらぶら歩いてました。

もうひとつの電車の駅を通り越し、次の駅まで歩くと目標にしましたが

もの足らないので

また歩きました。

どんどんお店が少なくなってきて、歩いている人が少なくなりました。

寒くもなってきました。

バス亭に人が並んでいるのを見つけ、そうだバスだ、バスがあったと乗り込みました。

家の近所のバス亭の場所は分かりませんが

多分このあたりで降りたらあのお店にいけるかもと想像しました。

PiTaPaが使えるから何も気にせず便利です。

いつもの電車 220円

いつもと違う電車 170円

バス 210円

バスに乗って少し経ったころ

2人のおばあさんが乗って来ました

1人はきちんとした格好

もうひとりは家にいるような格好 髪の毛もぼさぼさでガーゼのマスクしています。

そしてバスに乗ることについて困るというようなことを少し大きな声で言っています。

私の後ろに座ったおばあさんの表情は見えませんが

お金持ってない

どこで降りるの

しんじられない

早く降りたい

まだ?

もう知らないわ

の繰り返しで一緒に乗ってきたもうひとりのおばあさん(向かいに座る)に聞くのです。

お金は私が持ってます

○○で降ります

まだです

と丁寧にしかし淡々と答えるもうひとりのおばあさん

おなじくらいの年齢の彼女は妹さんのようなお姉さんのような感じでした。

きっとバスに乗ってしまったことが不安でたまらないのでしょう

私の後ろに座ったおばあさんは明らかに認知症でした。

間近に認知症の方を見たショックとそのしゃべり口調が実家の母に似ていて

不安な気持ちが複雑に絡まってなんだか涙が出てきました。

私、また泣いてますね。

数人しか乗っていない金曜夕暮れの路線バスでは誰も涙を怪しむ人もいません。

永遠の仔』でも認知症の母親が出てきます。

最近、職場の若い女子が認知症の人って超かわいいと言ったことに

驚きと尊敬と怒りを同時に持ちました。

母の近くの人が認知症で現在行方不明になっています。

降り方が分からないと言いながらおばあさんが降りていったあと

認知症の人で混み合ったバスを想像しました。

老人大国ニッポン、将来ありえることかもしれません。

その中には私も入ってるかもしれません。

かわいい犬も老犬になると夜中に吠えたり、ただただ歩き回ったり人間と一緒です。

認知症の新薬のニュースが出てました。

先週は私のそばで認知症が濃いものでした。