11:29 pm

マツコの口は常に忙しい。

喋るか食べるか。

マツコは私たちの仕事を

私だって2年かけてやっと覚えたんだから。と言う。

ありがとう

ありがとう

マツコ

そのことをみんなに言って。

大きな声で言って。

食べてないで言って。

私とがいこつめが思っている以上に

本社での私達の評判は深刻で もう救いようのない状態。

(これは おしゃべりなマツコの口から聞いて漠然とした)

背びれ尾びれは、とんでもない大きさになり

元来噂好きの女性特有なもの 女性ばかりの職場では

嫉妬や焦り、イライラ、更年期なもの、結婚や恋愛、離婚やシングルマザー

そんな心に思っている、日常悩んだり不安に思っているドロドロしたものが一気にそそぎこまれ

巨大な汚い色の魚が泳いでいるよう。

そう、彼女達にとってストレスの標的になった私たちだった・・・。

誰も何も教えず出来ないと大騒ぎし、精神的に追い込んでいくやり方。

何も思っていない人や仕事上関係ない人まで巻き込み 誰も信用できなくなった。

騒ぎの中心は さやか。

マツコが流れを変えてくれそうで 飲まれてゆく流されてゆく

飲まれてしまいそうで 変えてくれそうで 

つるりと逃げてしまいそうで、

でもそんなに軽くないだろう、マツコ。

そう、そこに立っていて欲しい、マツコ。