風の中のマリアごっこ

百田尚樹の 【風の中のマリア】は、読まれたであろうか?

永遠のゼロで有名になった作家ではあるけれど、その前に探偵ナイトスクープ構成作家だったとか。

明るい丸い禿。そんな方である。

この風の中のマリアは、ミツバチの話であり、ファンタジーでもなくドキュメンタリーでもなく

なんだろうなぁ。 私はミツバチを通した ”ひとりの女の一生”として読みました。

もちろん 主人公はミツバチのメスの話です。

会社でかなり百田尚樹が流行っていて読んでいる人も多いです。

男性で 風の中のマリアを読んだ人がいますが、全く分からない。何を言っているか分からない。

他の百田作品は面白くて読み進めていったのに、これだけは、理解ができなかった。と話していました。

私もそう思います。

あ、でも友達(女性)は よく分からなくて途中で断念っていってたから

私は感情移入しすぎたかもしれません。

この作品、女性でしか分からない事たくさんあります。

私は共感しすぎてしまったし、泣きそうにもなりました。

でも、若い女性が読んでもここまで思わないと思うのです。

この本は ナナから聞いて読んでみたんですけど、

ナナや私 この年代が一番ズキンと胸に突き刺さりますね。

同じ私でも 若いころ20代~30代前半に読んでいたら このような気持ちにもならなかったと思います。

失礼ながら 同世代でも 結婚されていたり、働いてなかったり、子供がいらっしゃる方には 

分からない何かがあると思います。

7月は忙しくて日本中いや、(海外も)を走り回ったり遅くまで残業していたナナ。

ナナと私の会話にも このミツバチを模して話すことが多くなりました。

飛び続けるよと彼女は言ってました。

飛び続けてたのは、好きな人も一緒。

私は7月から先週までの2人を2つの意味で心配してましたね。

ナナ:幼虫たちの甘蜜を吸わないと元気がでない 

美波:甘蜜ってどこにあるの、アリエル姉さん

ナナ:幼虫たちが壁をひっかく音が聞こえるからそろそろ三重に出張に行ってくるわ、ルイーザ

美波:アリエル姉さんいってらっしゃい

ナナ:箱根は越えれるかしら・・・

30日ほどの命しかないミツバチたち。

その命を 遺伝子システムに組み込まれた通りに生きるミツバチたち。

命をつないでいくもの。命を守るもの。

とても切なくなります。

そしてミツバチの神秘も理解できることとなります。

ブンブンとんで刺してるだけじゃない。

物語を具体的にはここでは書きませんが、 

働いている女性にはちょっとつらいかもしれないけど読んでほしかったりします。

私はナナのように戦ったり飛び続けたりもしていませんが、

幼虫のお世話、壁の修理をしているそんなハチなんだと思います。

たぶん ハチに生まれても・・・。

で、この女の一生を書いたのが 明るい丸い禿(の男性)であることに

やはり一番驚かされます。